【瀬戸内リトリート 青凪】建築を「見る」から「泊まる」へ。青凪で体験する、安藤忠雄建築という贅沢

2026 - 04 - 28

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旅先で建築を訪れることはあっても、 “建築に泊まる”という体験は、そう多くありません。

愛媛県松山市の高台に佇む「瀬戸内リトリート 青凪 by 温故知新」は、その数少ない場所のひとつです。この建築を手がけたのは、世界的建築家・安藤忠雄 氏。

瀬戸内海を望むこの建物は、もともと エリエール美術館 として一部公開されていましたが、2015年、安藤氏監修のもとホテルへと生まれ変わりました。美術館として“鑑賞する建築”だった場所は、 “滞在する建築”へと進化したのです。

光と静寂が主役になる、安藤建築

安藤建築といえば、打ち放しコンクリートを思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、瀬戸内リトリート 青凪 の魅力は、素材そのものよりも、その空間に流れる「余白」にあります。

自然光が差し込む長い回廊。

空へと開かれたサンクンコート。

そして、瀬戸内海へと一直線に伸びるインフィニティプール。

建物の中を歩くたびに、光や風景の見え方が少しずつ変化していきます。無機質なコンクリートと、瀬戸内のやわらかな光。

その対比が、この建築に独特の静けさを生み出しています。

全7室、すべて100㎡を超えるスイートルームという空間設計も特徴のひとつです。過度な装飾を削ぎ落とし、瀬戸内の風景そのものが主役になるよう設計されています。

時間とともに移ろう光や、海と空が溶け合う景色が、この建築の表情をつくっていきます。静けさまで設計されている—— そんな感覚を味わえる場所です。

「泊まる」ことでしか完成しない建築体験

美術館であれば、滞在時間は数時間かもしれません。

けれどホテルでは、朝、昼、夕方、夜と、建築の表情が絶えず変化していきます。

朝の柔らかな光。
夕暮れの瀬戸内海。
夜の静寂。

時間そのものが、この建築の演出装置になっています。

全7室という空間設計も、その体験をより特別なものにしています。“見る”だけでは終わらない。泊まることで、はじめて完成する建築体験。それが、青凪ならではの贅沢です。

温故知新が残したもの、加えたもの

ホテルへと生まれ変わる際、温故知新が目指したのは、建築を変えることではありませんでした。この場所が持つ価値を、宿泊体験として再編集すること。

建築の静けさ。瀬戸内の景色。アート。その土地の食文化。

それらを丁寧につなぎ合わせることで、瀬戸内リトリート 青凪 は、“泊まれる名建築”として新たな価値を生み出したのです。

建築そのものが、旅の理由になる

瀬戸内リトリート 青凪 は、単なるラグジュアリーホテルではありません。建築を通して、瀬戸内の風景と静けさに出会う場所。

時間とともに移ろう光。
海と空が溶け合う景色。
そして、その空間に流れる静寂。

“泊まること”そのものが、旅の目的になる。青凪は今日も、ここでしか味わえない建築体験を届けています。