【伊豆リトリート 熱川粋光】大浴場を客室に大胆リノベーションし、2025年11月1日リニューアルオープン

更新日:2025 - 11 - 06

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伊豆リトリート 熱川粋光 by 温故知新は、2025年11月1日(土)にリニューアルオープンいたしました。コンセプトを「ノスタルジック・ラグジュアリー」と改め、昭和の温泉街を思わせる懐かしさと現代的な快適性を備えた、16室すべてオーシャンビュー・源泉かけ流し露天風呂付きの温泉リトリートへと再編集。リニューアルに先立ち、10月20日(月)には地元の方々をお迎えし、内覧会を開催いたしました。

10月20日、地元の方々を招いた内覧会を開催

鏡開きの様子
内覧会の様子
内覧会の様子

リニューアルに先立ち10月20日(月)に開催された内覧会には地域住民の皆さまが来場。同日に開催されたセレモニーでは、東伊豆町長をはじめ、観光協会、旅館組合、地元関係者の方々約30名にご列席いただき、館内を巡りながらリニューアルした「粋光」の姿を体感いただきました。
東伊豆町長 岩井茂樹氏からは、「この施設(伊豆リトリート熱川粋光)の誕生が、熱川温泉のブランド力向上は元より、地域経済の活性化、そして東伊豆町全体のさらなる発展へとつながっていくことを期待しております。」とのお言葉頂戴し、リニューアルした「粋光」や地域活性化への期待が語られました。セレモニーの締めくくりには関係者による鏡開きを実施。東伊豆町長 岩井茂樹氏、株式会社SEGAWA Architects 代表取締役 瀬川幸太氏、熱川グリーンホテル 代表取締役社長 佐藤正満氏、熱川グリーンホテル 取締役副社長 前山仁氏、株式会社温故知新 代表取締役 松山知樹、伊豆リトリート 熱川粋光 総支配人 土田直人が登壇し、地域とともに歩む新たな門出を祝いました。

館内には、地域の皆さまからお借りした昔のポスターや写真がアートワークとして飾られ、熱川温泉が最盛期を迎えた時代のレコードコレクションを多数配し、来場者はそれらを眺めながら懐かしさにふけるひとときを過ごしました。また、大浴場を客室へと大胆にリノベーションしたスイートルームでは、「想像以上に大浴場の面影が残っている」と驚きの声が寄せられました。

 


 

「伊豆リトリート 熱川粋光」の再編集ストーリー

ホテルが位置する熱川という地は、面積あたりの温泉櫓の本数が日本一を誇る温泉地です。高度経済成長期には、首都圏からのアクセスが良く、豊富な湯量と高い湯温を誇ることから団体旅行の目的地として栄えました。その後、団体旅行の縮小や旅行スタイルの変化により観光人口は減少傾向に。今回のリニューアルでは、この熱川という土地の最盛期から現代までの記憶にスポットを当てながら現代では失われつつあるアナログ的な温もり、手触り感、時を重ねる贅沢さを感じる空間となるよう設計しました。

 

1. 大浴場をスイートルームへ──温泉文化を再定義する空間デザイン

客室「元大浴場スイート」

象徴的な取り組みが、2つの大浴場をそれぞれ約200㎡のスイートルームへ改装したプロジェクトです。従来は共有の場であった大浴場を、現代の旅行者が求める“プライベート性”と融合させ、熱川に古くから伝わる温泉文化を五感で味わいながら個人の贅沢な時間を尊重する空間へと再編集。かつての構造を生かし、当時の開放感をそのままに約20㎡の専用露天風呂を再構築しました。太平洋を一望するオーシャンビューと豊富な湯量も変わらずお楽しみいただけます。
加えて、サウナを併設することで、伝統的な湯浴み文化を現代的なウェルネス体験へと昇華させています。内湯の面影を残すエリアはリビングに、かつての石畳や洗い場の鏡をあえて残しつつ、昔の熱川の写真をアートワークとして配すことで温泉文化を伝える空間にも設えました。

内湯をリビング空間へと改装した元大浴場スイート
画像左側:サウナ、バスタブは水風呂としても利用可能

この大胆なリノベーションは、古き良き熱川の温泉文化を保存しつつ、多様化する旅行スタイルにあわせた快適性を備えており、今回のリニューアルの象徴かつ唯一無二の空間へと変貌を遂げました。また、大浴場を客室にする一方で、全16室に露天風呂を備え、どの部屋からもオーシャンビューの湯浴みを堪能できるようにしました。全24室から16室へと減らすことで全室約90~200㎡のラグジュアリー仕様の客室に改装しています。

 

2. 既存のものを活かしたアップサイクル

旧館からコンクリガラを集める様子
コンクリガラで制作したアート
コンクリガラを使用した客室サイン

リニューアルにあたり、旧「粋光」で実際に使われていた素材や備品を館内各所に再配置しました。建物の改修時には旧館からコンクリートガラを引き上げ、ロビーのアートワークや客室のサインとして再構築。熱川周辺は、かつて江戸城の築城石を切り出した場所として知られいます。この歴史を踏まえ、建物から生まれたコンクリートガラを単なる廃材ではなく歴史を継ぐものの一つとして館内に配しています。

灰皿を照明にアップサイクル

また、レストランやパブリックエリアの照明には、旧「粋光」で使用されていた灰皿や食器をアップサイクル。陶器の質感をそのまま活かし、照明カバーとして再設計しました。さらに、金庫、電話、茶びつ、椅子なども旧「粋光」で長年使われていた備品。カラーリングやパーツをコンセプトデザインに合わせて仕上げ、客室内のアクセントとして再利用しました。装飾的に配置するのではなく、実際に使用できるかたちで残すことで、旧「粋光」の面影を現在の滞在体験の中で自然に感じられるように工夫しています。これらの取り組みは、資源の再利用に留まらず、施設が歩んできた歴史を具体的なかたちで可視化し、過去の素材を新しい価値として生かすことを目的としています。

 

3. 「ノスタルジック・ラグジュアリー」を体現する空間づくり

ラウンジバー「汐待ち」
バーに飾られたレコード

「ノスタルジック・ラグジュアリー」のコンセプトのもと、ラウンジバー「汐待ち(しおまち)」とゲームラウンジ「浪間(なみま)」を新設しました。ラウンジバーでは、海景色と熱川の街並みを望むロケーションとともに、レコードから流れる昭和歌謡や懐かしい洋楽の音色を楽しみながら、静岡のワインやクラフトドリンクを味わえます。

オリジナルのスマートボール
ゲームラウンジ「浪間」

加えて、ゲームラウンジにはスマートボールやアナログなボードゲームなど、昭和の娯楽文化を象徴するアイテムを配置。世代を超えて楽しむことができ、懐かしさと遊び心が交差する粋光ならではの空間です。これらの新たな空間は、単なる施設の追加ではなく、現代では失われつつある温もりのある時間の過ごし方を現代の滞在体験として再編集したもの。ノスタルジックな要素を取り入れながらも、静けさと上質さを保つバランスを意識しています。

また、これらの空間には、地域の方々から提供いただいた昭和時代のポスターや写真が展示され、当時の観光ポスターや雑誌など、街が最も賑わっていた時代の文化的アーカイブをアートワークやインテリアとして再編集。レコードコレクションも多数展示され、訪れる人々は懐かしさとともに、時代を超えて受け継がれてきた“熱川の物語”に触れることができます。

 

4. 伊豆の新たな味覚を発見するダイニング体験

レストラン「汐と杯」
料理イメージ

館内レストラン「汐と杯(しおとさかずき)」では、”伊豆の記憶を呼び覚ます、海と時の和食”をテーマに、伊豆の風土と文化を映した料理を提供しています。金目鯛、伊勢海老、黒むつをはじめとした伊豆の食材や、地に根付いた郷土料理を礎に、長年老舗ホテルで腕を磨いた料理長が、香りや温度、盛り付けのバランスを意識した構成で、「懐かしさと新しさが共存する伊豆の味覚」を表現しました。

ペアリングイメージ

また、ワインや地酒とのペアリングにも力を入れており、静岡や中伊豆のワイナリーをはじめ、国内外から厳選した銘柄を料理に合わせて提案。お酒を嗜まない方には、ノンアルコールペアリングも予定しています。朝食では、旬の魚と地元野菜を中心にした多品目の和朝食を用意。発酵の技を取り入れた、郷土らしい手仕事を大切にしながら、一日の始まりを彩る内容です。レストラン名の「汐と杯」には、海景色、伊豆食材を楽しみながら、大切な人と語らい、杯を酌み交わす空間でありたいという想いを込めました。相模灘を望むカウンター席や、ふすまで仕切られた半個室を備え、朝は陽光が、夜は月明かりが波に揺れる中で、時間の移ろいとともに伊豆の味覚を堪能する食体験を演出します。

宿泊予約ついて

ご予約方法:以下予約ボタンよりご予約ください。
公式HP:https://suiko.by-onko-chishin.com/
 

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