【登壇レポート】 HOTERES EXPO関西「国内ホテルオペレーターの現在地と未来」
2025 - 12 - 16
2025年12月3日(水)、ウォルドーフ・アストリア大阪にて開催された「HOTERES EXPO関西」に、弊社代表・松山知樹がパネルディスカッション「国内ホテルオペレーターの現在地と未来」に登壇いたしました。本セッションでは、株式会社ロイヤルホテル 䕃山秀一氏、株式会社ジェイアール西日本ホテル開発 坪根英慈氏、株式会社更紗ホテルズ 北原信輔氏とともに、国内ホテル業界の現状と今後の展望について意見を交わしました。
ベンチャースピリットを失わず、選ばれるホテル運営会社へ
本セッションの冒頭では、温故知新の事業スタンスについて紹介をしました。スモールラグジュアリーホテルを中心に、オーナーからの運営受託型で全国展開をしている点を自社の特徴として挙げ、成長フェーズにある今こそ、ベンチャースピリットを失わずに事業を拡大していくことが重要だと語りました。今後は年間5件ずつの新規運営を目標に掲げ、国内外から広く“指名”されるブランド構築に注力していく方針を示しました。
あわせて、組織が成長を続けるうえで欠かせない要素として、拠点や立場を超えて共有できる価値観の重要性にも言及。その取り組みとして、温故知新が大切にしている「クレド」を紹介しました。クレドとは、ラテン語で信条や約束を意味し、会社として大切にしたい考え方や行動を言葉にしてまとめたものです。
「NOと言わない」「ありがとうと言いまくる」といった日々の行動指針をはじめ、誰もが実践しやすいシンプルな言葉で構成されており、地域やホテルが異なっても、同じ価値観をもとに判断し行動できる土台となっています。こうした共通認識があることで、組織としての一体感が生まれ、スピード感のある運営につながっていると述べました。

「人を育て、選ばれるブランドへ」――温故知新の歩みと展望
人材育成と定着における対応策としては、「礼文観光ホテル 咲涼」において実施した人材育成の取り組みを紹介。新入社員が現地スタッフとして働きながら研修を受け、数ヶ月間の共同生活を通じて強い連帯感を育み、高い定着率につながっていると説明しました。
こうした人材育成の取り組みを背景に、今後の事業展開についても言及がありました。運営施設数の拡大をKPIとしつつも、最大の課題は支配人の確保と育成であると指摘。各施設のコンセプトや運営方針が多様化する中で、支配人に裁量を持たせながらも、誰が担当しても安定した運営ができるバックアップ体制の構築が急務であると話しました。さらに、グローバル展開に向けては、グループ全体で温故知新のブランド認知を高め、国内外から選ばれる存在を目指していく姿勢を示しました。
最後に、国内ホテルオペレーターとしての価値は、「選ばれるブランド力」と「人を育てる力」にあると総括しました。本セッションを通じて、温故知新の現在地と成長戦略、そして国内ホテルオペレーターとしての存在意義を改めて発信する場となりました。
【イベント概要】
イベント名:HOTERES EXPO 関西 2025
主催:HOTERES(月刊ホテレス)
開催日時:2025年12月3日(水) 10:00〜18:00(9:45入場開始)※途中入退場可
開催場所:ウォルドーフ・アストリア大阪(大阪府大阪市北区大深町5−54)
対象者:ホテル事業者、経営会社、運営会社、投資会社、PMCM会社、AM会社、デザイン設計施工会社、地方自治体、金融関連会社、シンクタンク、コンサルティング、教育関連。その他(月刊HOTERES定期購読企業に在籍の方)。

<プログラム>
- 10:00~11:00(60)セッション1|ホテル運営会社トップ
「国内ホテルオペレーターの現在地と未来」
- 11:20~12:20(60)セッション2|外資系ホテルチェーン
「after万博の関西マーケット・外資系ホテルの競争戦略」
- 12:40~13:40(60)セッション3|日系フルサービスホテル
「再定義されるフルサービスホテル――⼈・⾷・地域の新たな交点」
- 14:00~15:00(60)セッション4|人材
「人が育つ場所をどうつくるか──ホテル経営の本質を見つめて」
- 15:20~16:40(80)セッション5|ホテル業界トレンド
「HOTERESホテルトレンド2026」
- 17:00~18:00(60)セッション6|ホテル開発/運営
「ポスト万博のホテル戦略─注目高まる“アパートメントホテル”の現在地と未来」







