【登壇レポート】GLOBALIZED by WOVN.io インバウンド 2030年に向けたホスピタリティ戦略
更新日:2025 - 11 - 04
ホテル業界の視点で考えるインバウンド宿泊体験の未来
2025年10月7日(火)、東京都千代田区・神田明神ホールで開催された「GLOBALIZED by WOVN.io インバウンド」(主催:Wovn Technologies株式会社)にて、弊社代表・松山知樹が登壇し、「インバウンド宿泊体験の“多様化と深化” ─ 2030年に向けたホスピタリティ戦略」をテーマにパネルディスカッションを行いました。
本イベントは、「世界は、もっと日本を好きになる ~AI・多言語で拓く、15兆円に向けた訪日インフラ整備~」をテーマに、インバウンド市場の最新動向やテクノロジー活用の最前線を共有するカンファレンスです。オンライン・オフライン合わせて2,000名を超える申込があり、訪日需要の高まりを象徴する盛況ぶりとなりました。
登壇セッションには、弊社代表・松山のほか、株式会社近鉄・都ホテルズ 取締役 ホテル運営本部 副本部長・能川一太氏、株式会社Nazuna 代表取締役・渡邊龍一氏が参加。宿泊業界をリードする3名が一堂に会し、2030年を見据えたホスピタリティ戦略と、インバウンド宿泊体験の未来について意見を交わしました。
 
地方こそ、次のインバウンド需要の主戦場
温故知新のパートで松山は、「地方こそ、次のインバウンド需要の主戦場」と述べ、これまで“ゴールデンルート”と呼ばれてきた東京・京都・大阪など都市圏中心の観光構造から一歩踏み出し、地方でしか味わえない文化・自然・人の営みをどう体験化していくかが重要になると語りました。温故知新は、単なる宿泊場所ではなく、旅そのものの目的地として機能する「デスティネーションホテル」の運営に特化しています。国内各地で展開するホテルは、地域のショーケースとして建築・食・アートを通じ、その土地の文化や文脈を体験できる設計となっていると述べました。
地域の歴史や人々の想いをどのように伝え、宿泊体験として昇華させるか――その姿勢こそ、これからの観光に求められる視点であり、今後は“ストーリー設計”の質がますます重要になると語りました。
 
地方発のインバウンド戦略が導く“新たな日本の旅”
セッションの終盤では、政府が掲げる「2030年までに訪日外国人旅行者6,000万人」という目標に触れ、都市部の空港だけでは受け入れに限界があることを指摘しました。今後は地方空港や地域そのものが主役となり、日本人ですら見過ごしてきた地方の文化・自然・技・食など、新しい日本の魅力を発信していく必要性を話しました。
本セッションを通じて、スモールラグジュアリーホテル領域における温故知新の立ち位置を改めて示し、地方発のインバウンド戦略の可能性を発信しました。
 










